このサイトは賢誠総合法律事務所をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
現在の顧問弁護士に対して「対応が遅い」「自社の業界知識が乏しい」などの不満を感じた際、契約の解約自体は可能ですが、円満に移行するためには契約書の解約条項に準拠したタイミングでの告知が欠かせません。特に進行中の訴訟や重要なプロジェクトがある時期に変更を行うと、情報の引継ぎ漏れや対応の空白期間が生じ、法的リスクを招く恐れがあります。そのため、契約期間の満期が近く、かつ動いている案件が落ち着いた時期を見極めるのがベストなタイミングです。
まずは、現在の弁護士の変更を考えた理由を明確に言語化します。「レスポンスが遅い」「専門外の相談に対応できない」などの具体的な不満を整理することは、次に選ぶべき弁護士に求める要件リストそのものになります。この言語化を怠ると、新しく契約した弁護士とも同じミスマッチを繰り返す可能性が高まるため、優先順位を決定する上で最も重要な工程となります。
現在の契約を解除する前に、まずは新しい顧問弁護士の候補を探します。知人からの紹介だけでなく、自社の事業領域に強みを持つ法律事務所を複数ピックアップし、比較検討することが重要です。現在の弁護士に解約を伝えるのは、新しい候補者が確実に見つかってからにすることで、法務のサポートが途絶える空白期間をなくし、会社を守る体制を維持したまま移行を進めることができます。
候補となる弁護士が見つかったら、必ず利益相反(コンフリクト)のチェックを依頼します。新しい弁護士が、自社の競合他社や紛争相手の代理人を務めていないかを確認するプロセスです。もし利益相反がある場合、その弁護士は自社の味方として動くことができず、契約自体が不可能となります。
利益相反に問題がなければ、実際に新弁護士と面談を行います。これまでの顧問弁護士に対して感じていた課題を正直に伝え、それに対してどのような解決策を提示してくれるかを確認します。単なる知識の有無だけでなく、経営判断のスピード感やコミュニケーションの相性、報酬体系の透明性などを総合的に判断しましょう。
新弁護士との合意が得られたら、具体的な移行スケジュールを策定します。現在の顧問契約の満期日や解約予告期間を逆算し、いつ解約通知を出すか、いつから新契約を開始するかを明確にします。特に進行中の案件がある場合は、その区切りがつくタイミングを考慮に入れ、旧弁護士からの書類返却と新弁護士への資料共有が滞りなく行われるよう、日単位での計画を立てることが推奨されます。
解約通知を出す前に、これまでの相談履歴や作成した契約書、係争中の資料など、社内に蓄積されている法的情報を棚卸しします。旧弁護士の事務所にしか保管されていない重要書類がないかを確認し、必要であれば返却を依頼するリストを作成します。この情報の整理が不十分だと、引継ぎ後に「あの時の経緯がわからない」といった混乱が生じ、新弁護士の業務効率を著しく下げてしまうからです。
準備が整い次第、現在の顧問弁護士に対して解約の意思を伝えます。契約書の規定に従い、書面(メールや書函)で通知を行うのが一般的です。変更理由は必ずしも詳細に伝える必要はありませんが、「経営方針の変更」や「専門領域のミスマッチ」など、差し伝えない範囲で簡潔に伝えると角が立ちません。
最後に、実務的な引継ぎと各種権限の更新を行います。旧弁護士に預けていた証拠資料や原本の返却を受け、新弁護士に共有します。また、登記業務や社外役員としての登録、法務ポータルのアカウント権限など、弁護士がアクセスしていた箇所の権限を速やかに変更します。すべての事務手続きが完了したことを確認し、新体制での顧問業務をスタートさせます。
顧問契約を終了させる際には、必ず既存の顧問契約書にある「解約条項」を再確認してください。多くの契約では、期間満了の1ヶ月から3ヶ月前までに通知を行わなければ自動更新される仕組みになっています。この解約予告期間を見落とすと、変更したいタイミングで契約を終了できず、さらに1年分の顧問料を支払うことになりかねません。また、通知の方法についても「書面による通知」と限定されている場合、口頭や電話での連絡は法的な効力を持たない可能性があるため注意が必要です。まずは現在の契約が「いつまでに」「どのような方法で」解約を申し出るルールになっているかを精査し、そのスケジュールに沿った行動計画を立てることが、法的なトラブルを回避するために必要です。
契約期間の途中で解約する場合、残りの期間に応じた違約金の発生や、既払いの顧問料の清算が大きな争点となります。基本的には「中途解約可能」との規定があれば違約金は不要なケースが多いですが、成功報酬型の案件を依頼中の場合は、解約時点までの稼働分を日割りで清算するのか、あるいは一律の違約金が発生するのかを明確にする必要があります。また、月額顧問料に含まれる相談時間を超過していた場合の追加請求や、預り金の返還タイミングについても揉めやすいポイントです。清算が不透明だと、新旧弁護士の間で責任の所在が曖昧になり、会社のキャッシュフローにも悪影響を及ぼします。
顧問弁護士の変更時の引継ぎ作業に、実務的なリスクが最も潜んでいます。特に重要なものは「案件一覧」「対応履歴」「過去の成果物(契約書等)」の3点です。これらが適切に引き継がれないと、新弁護士はゼロから経緯を把握しなければならず、無駄な調査費用が発生したり、過去の法的見解との矛盾が生じたりします。特に係争中の案件がある場合、証拠資料の原本が旧弁護士の手元にあると、その返却が遅れるだけで訴訟活動に支障をきたします。引継ぎを円滑にするためには、旧弁護士に対して「預かり資料の目録」の提出を求め、漏れなく新弁護士へ渡す体制を整えなければなりません。
複数の子会社や関連会社を抱えるようになった際、各社バラバラの顧問体制ではグループ全体のガバナンスが効きません。組織の拡大に合わせて、ホールディングス体制やグループ全体のコンプライアンスを一括管理できる、組織力の高い弁護士への変更が推奨されます。
株式上場を目指すフェーズでは、一般的な企業法務とは異なる高度な専門性が求められます。内部統制の構築や定款の整備、証券審査への対応など、IPO特有の実務経験が豊富な弁護士へ変更することで、審査をスムーズに進め、上場後の成長基盤を強固にできます。
事業規模が拡大し、従業員数や取引先が増大した大企業には、個人の弁護士ではなく、各分野のスペシャリストが在籍する大規模法律事務所との契約が適しています。国際取引や複雑な労働問題など、多角化するリスクに迅速かつ組織的に対応できる体制へアップデートすべきです。
ベンチャーキャピタル等からの投資を受ける際は、投資契約書の精査や優先株の設計など、スタートアップ特有の法務知識が不可欠です。投資家との対等な交渉を支え、創業者の権利を守りつつ資金調達を成功させるには、ファイナンス実務に長けた弁護士への変更が鍵となります。
既存の法枠組みがない新規ビジネスを立ち上げる際、「できない」と止めるのではなく「どうすれば実現できるか」を共に考える弁護士が必要です。規制当局との交渉や業法確認に強く、ビジネスモデルの構築段階から伴走してくれるクリエイティブな視点を持つ相手を選びましょう。
次世代への経営権移譲を検討する時期は、親族間トラブルの防止や自社株対策が最優先課題となります。相続法だけでなく税務面にも理解があり、長期的な視点で資産防衛と経営の安定を両立させてくれる、承継実務に長けた弁護士を選ぶと交代がスムーズに進みます。

顧問弁護士の変更は、企業の新たな飛躍に向けた重要なステップです。
特に事業承継という繊細な局面では、法務・税務の枠を超え、経営者の想いや資産管理まで見据えた「ウェルスマネジメント」の視点が欠かせません。
私たち賢誠総合法律事務所は、「事業の成長を止めない承継」を第一に考え、攻めのプランをご提案します。
他士業とも密接に連携し、貴社の大切な節目と未来の成長を、法務パートナーとして力強く支えてまいります。
400社超の顧問契約実績をもとに、経営と法務の架け橋となる支援を実践。確かな専門性と組織体制で、企業法務の質を高める伴走型の支援を提供しています。
受付9~22時 / 土日20時まで